はじめに
はてなブックマークをながめていると、時代の先端を走るエンジニアの間ではMercurialやGitといった分散バージョン管理ツールが人気みたいです。それでもSierの世界では今だにSubversionが現役だったりします。
この記事では、Windows + Subversionを使っているプログラマ・SEのために役に立つツールを5つ紹介してみます。
1.Subversionを右クリックから操作できるTortoiseSVN
Windows環境でTortoiseSVNは外せません。TortoiseSVNは、SubversionのWindows用クライアントです。Subversionのコマンドを打たなくても、他のWindowsのアプリケーションと同じように、右クリックからファイルやフォルダの操作ができます。
また、チェックアウトしたフォルダやファイルには、その状態ごとのアイコンが表示されるので、ひと目で状態を把握することができます。
2.Visual Studioからリポジトリを操作できるankhsvn
Visual Studioを統合開発環境として使っている人には、ankhsvnというアドオンがオススメです。ankhsvnは、Visual StudioをSubversionを連携させて、Visual Studioからコミットやロックの獲得などができます。
エクスプローラを介さずにVisual Studio上から差分の確認、マージ、コミットができるので便利です。
3.MS Officeから直接コミット可能にするアドオンmsofficesvn
ぼくらSEは、WordやExcelで大量の設計書を書きます。WordやExcelの設計書をSubversionで管理している場合は、msofficesvnを使うと、WordやExcelから直接コミットすることができます。
- msofficesvn - Microsoft Office (Excel, Word, PowerPoint) add-ins that invoke TortoiseSVN commands - Google Project Hosting
msofficesvnをインストールすると、WordやExcelのメニューにSubversionの操作をするためのアイコンが表示されます。サポートしているOfficeのバージョンも幅広く、最新版のOffice2010でも動作します。
4.差分・マージツールの決定版WinMerge
ソースコードの修正前と修正後を比較したり、マージしたりするにはWinMergeが欠かせません。
WinMergeではファイル単位での差分だけでなく、フォルダ単位での比較もできます。また、TortoiseSVNに設定を行えば、TortoiseSVNから差分ビューアとしてWinMergeを直接起動することもできます。
5.リポジトリの利用状況を可視化するstatSVN
最後に紹介するstatSVNは開発者向けというよりは、開発リーダ向けのツールです。
複数人で開発しているチームでは、日々どのようにリポジトリが運用されているかをリーダは知っておく必要があります。statSVNはSubversionのログファイルからリポジトリの使用状況を解析し、グラフィカルに表示してくれるツールです。たくさんコードを書いている人や変更回数の多いファイルなどといった統計的データを持っておく事で、品質分析の際の材料に使うことができます。
statSVNでは、Subversionのリポジトリを解析して以下のようなデータを出力することができます。
- ソースコードの行数推移
- 開発者ごとのソースコード行数
- 時間別のアクティビィティ分析
- 開発者毎のアクティビィティ分析
- モジュール毎のアクティビィティ分析
- ディレクトリ毎の状況
- ファイル数や平均ファイルサイズ、巨大ファイル
- 変更回数の多いファイルの分析
- コミットログの時系列での整形出力
おわりに
今回紹介するツールは必須ではないのですが、開発作業をサポートしてくれるツールたちです。使用しているプログラム言語が違ったりすると、紹介するツールも違ってくるとは思いますが、また良さそうなツールを見つけたら紹介したいと思います。
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